自虐のススメ

〇新聞はこれまで不祥事などを暴き、それが大きなニュースとなってきた。「〇〇はこんなに悪いことをしてきました」ということを書くのが新聞の使命であり、日本を良くするために一定の効果があると言える。

 

〇次の新聞記事では、犯罪認知件数が8年連続減少している良い面だけでなく、高齢者の犯罪が増加していることを指摘しており、今後見ていくべき課題を挙げている。

10年の犯罪認知件数、8年連続減少 犯罪白書 :日本経済新聞

 

〇日本は外国と比べれば安全と言える。

 

http://hansha.daishodai.ac.jp/meeting/08_symp_seika.pdf

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朝日新聞による慰安婦誤報により、これまで日本人は自虐的すぎたのでは、との反省から、日本を賞賛するテレビ番組が多くなっている(海外の人から褒めてもらう番組)と思われる。褒められるのはうれしいものだ。



〇ただし、褒められて日本が良くなる訳ではない。安全とはいえ、日本も犯罪はゼロではない。財布を落しても、必ず戻ってくる訳ではない。凶悪犯罪も過去に日本で発生している。慢心するのは、まだまだ早い。この、まだまだと思うことは、実は自虐的でもある。

 

〇慢心することなく切磋琢磨することでより高みを目指せる。自虐的であったからこそ、こんなに安全で住みやすい便利な日本になっているとも言える。自虐的であったからこそ、働いて、よりよい社会作りに日本人が貢献してきたと言える。

あごひげ海賊団 : 日本てやっぱりすごいのかな?って思っちゃうコピペ

 

東レの故前田勝之助は「国土が狭く資源が乏しい日本は、過去の蓄積とこれからの努力で欧米諸国と競争すべき」と言っている。

2011-10-07: Challenge and Try

 

〇褒められることだけで良いのだろうか。日本古来の奥ゆかしさは、そうではないはずだ(極端な話だが、日本礼賛が過ぎたため、ゆとり労働化(ブラック企業批判)につながったのではないか?)。もっともっと日本が切磋琢磨して良くなっていくため、耳触りのより番組だけでなく、叱咤する精神をマスコミは忘れないでほしい。また、叱咤される側も極端な解決に走らず、現実的で地道な解決策を探してほしい。(なお、当然のことながら、誤報は問題外であるし、誤報してまで自虐とは言っていない。また、過剰な労働時間の押し付けは論外。)