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働く意識とワンピース

社会主義の旧ソビエト連邦での「働かざる者食うべからず」とは、資本家自身が実際に働かず投資で食べていることを戒めるものであった(資本家は搾取するのではなく、しっかり働けということ)。

働かざる者食うべからず - Wikipedia

 

〇日本では、「働かざる者食うべからず」は、「働ける者は食べていくために働け」という労働者に対するものだ。第二次世界大戦における敗戦後、日本に資源がないことから、日本国民は、他の国よりももっと働かないといけない意識があった。そして働くことが尊いとされていた。  

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〇戦後の経済成長は大きく3つ(高度成長期(1954~1973年)、中(安定)成長期(1973~1991年)、低成長期(1991年~))に区分できる。それぞれの働く意識を見てみる。

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図録▽経済成長率の推移(日本)

 

〇 平均年収で見てみると、中成長期も着実に賃金は上昇しているので、働きがいはあったと見れる。低成長期に賃金上昇が止まっている

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 サラリーマン冬の時代(先細りするサラリーマンの年収)(1)

 

〇生活の質(耐久消費財の普及)で見てみる。低成長時代の2000年頃には、車・エアコンもほぼ普及し生活の質はある程度満たされたと言える。そのため、がむしゃらに働くという意識はなくなったのでないか。この2000年は、パソコンやインターネットが広く利用されるようになってきた時だ。

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〇生活向上で見ると、オイルショックにより、中成長期に入って急激に「生活が低下している」と感じている人が増えたが、低成長期で更に悪化した。

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図録▽生活の向上感の推移

 

 〇新入社員の働く目的は、2000年以降、経済的豊かさ(仕事重視)よりも、楽しい生活(仕事以外を重視)に比重が変わってきた2000年はインターネットが普及・ゆとり教育実施の時期だ。情報量が飛躍的に増加したことによる楽しみ方の多様性増加や、頑張らなくてよいという意識の変化意識が起こった可能性がある。この背景には、上のとおり賃金上昇が見込めなくなったことや生活の質が十分に満たされていることも要因だろう。

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 http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/13/dl/1-02-4.pdf

 

〇政府もワークライフバランス(仕事以外も重視)を推奨している。


〇ただし、一生懸命に働くということがネガティブになってはいけない。過去の日本の経済成長は夜も寝ずに働いた先人のおかげでもある。日本の良質なモノづくり・おもてなしはこの働きによって成り立っている部分もある。当然ながらブラックな労働は排除されるべきである(形式だけの無駄な業務は排除されるべき)が、勤労そのものは尊重されるべきだ。


〇ワンピース作者 尾田氏の過度な働きぶりが批判されている記事があった。

ワンピース・尾田栄一郎先生のブラックな仕事ぶりが話題に!一方、冨樫先生は? | やらおん!

ワンピースの(質・量とも十分な)面白さは、この尾田氏の働きによって読者に提供されているのだ。政府のワークライフバランスの推進も、((判断は難しいかもしれないが)個人意志での)過度な働きぶりを批判することの無いように十分に注意してほしい。

 

P.S.尾田さん、ありがとうございます。無理はなさらないように。一(いち)ファンとして応援しています。