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「財政赤字」のススメ

〇昨年は「英国のEU離脱」や「トランプ新政権」等で、グローバル・自由化による格差社会の問題点が露呈、世界的にグローバル化からの方向転換を探りつつある状況だ。「グローバル化」により「移民により仕事が失われる」、「生産拠点を海外に移転することで仕事が減る」ということだ。一方で、米国内の仕事が減少してきた大きな理由は「オートメーション化等の業務の効率化」も大きい。世界が変化してきているのは、「グローバル化」というよりも効率化も含めた「仕事の減少」が理由なのだろう

 

〇前に書いたとおり、「仕事の効率性を向上させる」=「仕事を減らす」=「職がなくなる」ということだ。グローバル化とは「世界的に業務を効率化すること」なので、仕事は減っていくことになる(当然、新しい仕事も増えたが、トータルでは大きく仕事量は減少している)。反対に「非効率化」が進めば、仕事は増える。トランプ政権が掲げている保護貿易主義」は「世界的な非効率化が進む」=「仕事が増える」ということだ。

 

「非効率化はムダが多い」ということであり無駄が多い程、効率的にするよりも余分な仕事が増えるのは当たり前だ。それが労働者にとっては、「仕事がある」ということで望ましいことだ。グローバル化・効率化は消費者にとって望ましい一方で、仕事が減るという面では労働者にとって問題となる。この労働者の側面をないがしろにしてきたことで現在の英国のEU離脱・米国トランプ政権につながっているのではないか?

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〇当然ながら、これまで過去にも、技術革新や効率化でなくなった仕事もある。仕事があるないかは失業率で見れるが、過去には各国で失業率が大きく上昇したこともある。失業率が上昇すればその国の政権を不安定にさせるので減税・公共事業で賄うなどで当時の政府は対応し、財政状況を悪化させてきた。現在はその教訓を踏まえて財政健全化を目標にしてしまった結果、失業率の上昇や景気悪化に手が打てなくなった。 

 

〇今後もさらにフィンテック・AI等で効率化が進み「仕事の減少」につながる可能性があり、労働者は仕事減少の不安を募らせる。そして一番重要なのは、労働者は消費者であり、また、労働者心理の不安は消費者心理の不安につながり消費が進まないのだ。

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〇労働者の不安感を取り除くには、例えば、国が「公共事業等で仕事を必ず確保します」というメッセージを打ち出せば不安感が取り除かれ景気好転に繋がるのではないだろうか。

なお、財政赤字は、モノづくりができる現状では全く問題ない財政赤字=円安になって輸出も増加する。ただし、トランプ氏がいうように、輸出の大幅な増加は、海外の雇用を奪う面もあるため、注意が必要だ(日本としては、あまり輸出はせずに、各国の産業育成が重要だと思う。)。また、シャープ、東芝のような企業が続いて自国でモノづくりができなくなれば、輸入に頼らざるを得ないので、財政赤字が大きな問題となってしまう。そのための産業保護の投資も重要なのだ。