日本人による日本礼賛の理由

2016年、世界では英国のEU離脱やトランプ大統領誕生など、自国民最優先の考えが浸透してきた。日本でもすでに、2016年以前から、日本礼賛のTV番組や書籍が台頭してきている。

 ・ネット上での日本礼賛テンプレート

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〇日本礼賛番組が増えた理由は次が考えられる。

(1)2012年頃まで成長率が高かった中国や韓国の綻びが見え相対的に日本の良さを再認識したこと。(韓国に対する親近感は2012年で急低下、中国に対する親近感は低下傾向)。なお、民主党支持率はほぼ似たようなタイミングで低下している。

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図録▽米国・中国・韓国への親近感の推移

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図録▽時事トピックス:政党支持率の推移

 

(2)グローバル化に伴う観光誘致を推進した結果、日本への観光客が増加しその旅行者からの感想・称賛を認識したこと。

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【図解・行政】訪日外国人数の推移:時事ドットコム

 

 (3)グローバル化の一環としてのクールジャパン政策やTPPを推進していく中で、海外との競争に勝ち残っていくためには日本の強みを確認せざるを得なかったこと。

 

(4)これまで日本を礼賛する番組や書籍があまりなかったことから、目新しさや優越感から、視聴率上昇、書籍販売好調につながったこと。

 

 

〇真面目さ、勤勉さが取り柄の日本人にとって自画自賛はあまり似つかわしくはなく、礼賛番組を継続していくほどの目新しさを出していくのは難しいと考えるので、今後、日本人による日本ブームはある程度落ち着いていくものと考える。いずれにしても、日本人の意識調査では、「日本に生まれてよかった」と答えた割合は、調査開始の1973年以降、ずっと90%以上を維持しており、直近2013年の調査では97.3%まで上昇しているのだ。


 

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https://www.nhk.or.jp/bunken/research/title/year/2014/pdf/004.pdf