NASAの憂鬱

NASA木星の衛星に関する驚くべき発表を予告した。 

 

NASAとは関係ないが、例えば、火星に関しては蛇らしき生物が発見されたと話題になった。(うーん、ひび割れに見えますね。)

火星で這う蛇らしき生物発見|サワークリーム茶茶茶

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例えば、火星に「前方後円墳」らしきものが発見されたことも話題になった。(丘ですかね。)

【朗報】火星に「前方後円墳」が発見される!日本に文明を伝えたと主張!|面白ニュース 秒刊SUNDAY

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期待が高まるが、実はNASAは2010年にも予告の経験があるNASA宇宙生物学上の発見について」と題した会見予告を公表。米CBSや、CNNのニュースブログは「地球外生命体発見か」と報じ、国内の一部新聞社やテレビ のワイドショーも取り上げた。インターネットなどを通じて全世界で計数万人が視聴したが、「ヒ素を食べる細菌の新発見」「 DNA ベースではない生命形態」との会見内容に 肩すかしを食らった。(煽られてなのかは分からないが、)この内容は、日本経済新聞の1面を飾った

 【ズコー】宇宙人発見かと思ったのに…NASAにやられました

(「NASAけない」、「いい加減にしNASAい」、「世間を知らNASAすぎる」、などのネット意見あり。)

 

〇 今回の件、次のHPに詳しく載っています。

このブログでは2010年のNASAの発表内容は実は誤りであったこと、今回の発表は、「火星に流れる水が存在する可能性がある」という内容であることが書かれている。今回の件もすごいことかも知れませんが、一般的なインパクトは小さいですね。

 

〇やはりここで問題になるのは「なぜNASAは予告するのか?」という点です。2010年の際にも今回も、縮小される予算の問題ではないか、と言われています。NASAの予算はアポロ計画時(ソ連と競い合った宇宙競争時代)からは大幅に縮小しています。

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 〇ただ、最近は予算の縮小傾向は見られません(2014年は176億ドル)。日本の方がハッキリとした縮小傾向です。 

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http://www8.cao.go.jp/hyouka/dokuritsu/bunkakai/utyu1th/shiryou5-12.pdf

 

〇以上を踏まえて、なぜNASAが話題作りをするのか理由を3点考えてみました。 

(2)(ネットで言うとおり)予算確保のため

オバマ大統領は過去にNASAの計画を中止に追い込んだ経験があります(有人月面探査を目指す計画について、多大なコスト超過等から2004年に中止しました。その後、NASAと科学界が強く反発したため、オバマ大統領は月から有人火星探査計画に変えました)。その経験からNASAは実績作りを焦っているのでは、とも考えられます。

http://www.fujisue.net/image/%E3%82%AA%E3%83%90%E3%83%9E%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%94%BF%E7%AD%96.pdf

オバマ大統領「月の代わりに火星」 : 東亜日報

また、スペースXなどの安くすむ宇宙開発の可能性も高まっています。NASAの存在意義を示す必要があります。

(2)「驚くべきことである」という純粋な科学者の社会的使命感のため

NASAのモットーは、「すべての者のための利益」です。

なお、今年は気象予報も行いました。(日本ではその予報は当たらなかったと思います(台風は多かったですが)。)

(3)(インパクトがあまりないと分かっていた上で)話題作りを先行するため

ある教授は2010年に「科学的には面白い話だけど、成果を大きく周知したいNASAの 思わせぶりな作戦にメディアもみんなもうまいことやられたね」と話している。 

 

 

〇以上、いろいろと考察したが、「予算確保のため」が目的なのであれば、JAXAは「煽るようなまね」をしないでほしい。探査機「はやぶさ」の例もありJAXAの素晴しさは認識しています。また、NASAは軍事に走らないようにくれぐれもお願いしたい。米国だけでなく「すべての者のための利益」に。

劇訳表示。 : 北朝鮮「米まで届くミサイル用エンジンの実験に成功!」【海外反応】

 

 (参考)

アメリカ航空宇宙局 - Wikipedia