日本経済新聞を批判する理由
明けましておめでとうございます。
2014/4にこのブログを開始しましたが、日本経済新聞を批判を始めたのは2017/7からで今年で6年目になります。日本経済新聞が推す消費税増税、緊縮財政によってどれだけ日本国民が苦しんだのか、どれだけ日本を劣化・貧困化させたのか。「経済新聞」を標榜しているにもかかわらず経済的なデマをばら撒いているか。
対GDP比の国債残高は意味がありません。国は通貨発行権があるのでいくらでも発行・財政支出可能です。ただ、新型コロナ後の2022年の米国のように過剰な財政支出はインフレを発生させます。インフレになれば金融政策(政策金利の引き上げ昇)で抑制が可能です。そのように経済が停滞・過熱すれば、財政政策・金融政策により中長期的に経済を成長させていくのが経済政策なのです。(MMTは財政支出に偏った実務的な理論ですので、金融政策と財政政策のバランスが重要です。)
実を言うと日本の経済学者のほとんどが財政破綻派・緊縮財政派です。日本経済学会会長の大垣昌夫もいまだに消費増税しないと財政破綻すると言っているいわゆるバカです。それらの経済学会の流れを日本経済新聞は反映しています。この財政破綻論は、消費税増税・緊縮財政を推し進めるので、相対的に富裕層にお金が回ります。ここ10年間で株主配当も大きく増えました。そのため富裕層に財政破綻論者が多いのはイデオロギーだけでなく、自分たちが利する面もあります。その富裕層を読者とする日本経済新聞も緊縮財政が支持されやすく、その結果として他の新聞社と違い収益も好調です。ただ、緊縮財政は正しくない政策なので結果的に日本の国力を低下させます。
日本のGDPが30年間伸びなかったのは積極財政という正しい政策をとらずにデフレスパイラルに陥ったからです。解決策は、積極財政を行いGDPデフレータが国内インフレを示し、かつ、積極財政の継続と金融引き締めを少し遅らせる(ビハインド・ザ・カーブ)ことです。なお、財政支出は、「より効果的な支出」はありますが、「無駄な支出」はありません。仮に「1万円をムダ使いする誰か」に財政支出したとして、その誰かはすぐに好きなものを買うでしょうが、その1万円は別の人に渡り、様々な投資に使われる可能性があります。財政支出の1万円はなくならないのです(通貨の価値が下がる可能性がありますが、財政支出を増やしてあえて通貨の価値を下げることがデフレ脱却なのです)。日本経済新聞は2022/3/31付大機小機というコラムでまた高齢者への社会保障の多さを批判し「国民負担の議論を避けている」と批判していますが、日本で優先すべきはデフレの解決なのです。
マスコミに煽られて日本が違った方向に向かってしまったことは何度もあります。陸上の為末大氏が、第二次世界大戦の日本参戦は「弱腰の政府に不満を覚える国民とそれに煽られるまたは煽るメディアによって戦争に突っ走った」とネットに投稿しています。
しかし、当時の新聞や文化人の論調を見ていると、弱腰の政府に不満を覚える国民と、それに煽られるまたは煽るメディアによって不満の空気が醸成されていき、一定歓迎する空気の中で戦争に突っ走っていたという側面があったのではないかと考えるようになりました。すると反省の仕方がまるで変わります。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) 2022年8月15日
また、2009年当時、短命だった安倍政権やリーマンショックもあって、政権交代を煽ったのはマスコミでした。結果誕生した民主党政権では、蓮舫は事業仕分けで緊縮財政を進め、鳩山は基地問題で破滅的に沖縄を混乱させ、菅は東日本震災で全ての原発止め、野田は消費税増税させ、マスコミによる世論誘導により日本を輪をかけて劣化しました。
このようにマスコミが世論もしくは自ら正しいと主張していることは、振り返って見て誤っていることはあるのです。
三橋貴明氏や永濱利廣氏が積極的に財政支出の重要性を発信、少しずつ政治家も意識を変えつつあります。黒田政権や欧米での経験を踏まえて経済学そのものも進化する可能性もあります。このブログが多くの人に見られることはほとんどないと思っていますが、引き続きこのブログで日本経済新聞が消費増税・緊縮財政を推し進めたことが日本を劣化させたという歴史的事実を刻んでいきます。
2023年がみなさんにとって明るい年でありますように。
フィンチ
2023元旦